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レコード会社の違法ダウンロード警告の愚劣さと、その愚劣さをなくす遠大な道のり

avexのホームページがひどいことになってるって話題でしたね。
avexだけじゃなく他のレコード会社もですが、
上記サイトでもコメントされているように
不正をしていない人に不正のツケをまわすという愚劣な構造です。

こういうアホな対策じゃない方法は、ひとつしかない。
不正がペイしないようにするってこと。

不正のデメリットを極大化するか
不正によって得るメリットを極小化するか。

メリットを極小化するのはむつかしい。
メリットの価値を下げるということだから。
違法ダウンロードの例でいえば、一曲の価格をぐっとさげるしかないってこと。
難しいですよね。

じゃ、デメリットを極大化するしかない。
単純に言えば、厳罰化だろう。
そういう意味では、違法ダウンロード刑罰化自体は理に叶っている。
(アップロードじゃなくてダウンロードを対象にしている時点でおかしいんだけど
本エントリーではとりあえずおいといて)

だけど厳罰化ったって限界がある。いくらなんでも極刑にするわけにはいかないし。

いったいどうしたらいいか。
それがわからないから、愚劣な策を打つしかないのかもしれない。

だけど諦めず、どうしたらいいかを考えるには、
最近何故こういう愚劣な対策をよく見かけるようになってきたかという話を
考えなきゃいけないと思う。

つまり、時が経つにつれ不正がペイするようになってきてる。
不正を犯すデメリットが小さくなってきてるんじゃないか、って話。

いきなり飛躍してしまったので、もう少し噛み砕く。
もとはこの本に着想を得たことなんだけど、

集英社インターナショナル
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  • 例えば田舎では、留守にしても玄関に鍵をかけない。
    それでも泥棒に入られないのは何故か。

    「田舎は人がいいから」。
    そうじゃない。
    泥棒に入ったりしたら、村八分になるからだ。

    昔だったら簡単には住む場所を変えられない。
    そんな状況で少しばかりの金品をくすねたって、
    それがバレて一生、人付き合いに苦労するデメリットには到底及ばない。
    だから泥棒をしないだけ。

    そう、昔のほうが、そして田舎のほうが、不正は圧倒的にペイしなくて
    それが強力な抑止力となっていたのだ。
    なんて低コストな仕組み。警察すらいらない。

    それが今や、住む場所を変えるなんて簡単だし抵抗も少ない。
    人付き合いなんてもともと薄い。
    もちろん、遠くの知らない土地に泥棒に出かけるのも容易だ。

    つまり不正がペイしやすくなっちゃってるのだ。
    これをふたたびペイしない側へ戻していくには、人間関係を濃くしていくしかない。

    というわけで、昨今、絆、きずなって食傷気味だけど、
    ドライなのより濃い人間関係のほうが、社会の不正防止になるってこと。

    なんか、これからの世の中へのヒントがある気がする。

    photo credit: * Cati Kaoe * via photopin cc

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