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仕事道具は便利になってるのに、僕らはなぜ忙しいままなのか。100分de名著「マルクスの資本論」レビュー

 

あ、そこから疑うのか。

もうずっと昔の本なのに、今さら読んで、しかも目から鱗。この本です。(以下、資本論そのものじゃなく、解説本を読んでの解釈です。その点踏まえてご理解下さい)

どんな本か

マルクスの資本論なんて、教科書にも出てましたから、そりゃ名前だけは知ってました。でも、長いし、古いし、難しそうだし。少しだけ中身を知りたいけど、永遠に読むことはないだろう。ところが、100分de名著シリーズで解説本が出ていました。それなら私にも読めるぞ。というわけで、さっそく買って読んでみました。

そしたら、すごかったんですよ。いまの世の中の仕組み、根底から考えなおしていく本だったわけです。

ひとことで言えば、資本主義社会ってのは、「どんなに便利になっても絶対に労働時間が減らない仕組み」なのです。だって、労働時間が余ったら、その時間をさらなる生産につぎ込むから。

ちょうど、お金持ち(資本家)が、事業で得た利益を次の事業の投資にまわすのと同じこと。それこそが資本主義だもんね。

そうか。そーゆうことか。なんか変だと思ってたんですよね。こんなにスピーディーに仕事が出来るようになったのに、10年前よりむしろ忙しくなってるなんて。

それにしても、ずっと昔にこんなことを考えてたマルクスってのは、すごいな。今まで考えたこともなかったけど、確かにいまの社会問題をたくさん解決できる気がする。そんな視点が手に入る本です。

何を得たか

確かに新しい、しかも高い視点が手に入る本なのですが、見える問題がデカすぎて、どうして良いかは分からない。どこからどう手をつけて良いか見当もつかないけど、なんとなく問題意識だけは持てる。

いますぐ解決はできないけど、「おかしい」と気づけただけで儲けもの。そんな感じです。いまの延長じゃない世界線がある、といいましょうか。

みんな、なんとなく気づいてるでしょ。環境破壊も、地球温暖化も、過労死も、何かおかしい。今でも不便と思ってないけど、さらに便利になっていく家電。既に多くの人が使っているのに、いまだ赤字にして事業拡大を続けるWebサービス。マネタイズ方法が確立してないのに、やたらと時価総額の上がるベンチャー。なぜ、そうなっているのか。根源のそのまた根源が分かる。

ただ否定するだけでは、山籠もりでもするしかないわけですが、そうじゃなくて違う世界を目指し、何か行動したいものです。そのヒントを得た感じかな。

お勧めの読み方

この本だけでも、とてもお勧めなのですが、前回レビューした「われらはみな、アイヒマンの息子」と続けて読むと、理解が進んでめちゃめちゃおすすめです。アイヒマンでぼんやり得た問題意識が、資本論で少しだけピントが合ってくる感じです。

今こそおすすめ。(マンガ版も出てるし、アンコール放送もされたようです。資本論、100分de名著シリーズの中でも特に好評なのでしょう)

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