書評 考察・意見

仕事を面白くする方法を発表しまーす

2019年10月21日

ぼーっと、妄想するのは好きですか。

結構いいよね、妄想。

あー、こんなものが現実にあればなあ。世の中や生活は、こんな風に良くなるのに。そしてそれを作ったのが僕だったら、そりゃ楽しくてたまらないなあ。なんて。

ところがしかし毎日は…。いざオフィスに出勤したら最後、目の前の問題を解決するのに精いっぱい。今朝からこんなトラブルが起きている。どうする。あのお客様は、こういうものが欲しいと言っている。どうやって解決できるか。もう、日々ほとんど、自分が設定していない問題ばかり解いています。

ん?自分が設定していない問題??

この本を読むまでは、「自分が設定してない問題」なんて見方はしたことなかった。自分の意志で仕事に取り組んでると思っていた。

日本におけるデザイン思考の先駆者、佐宗さんの本です。

いつもの仕事が、つまらなくてたまらないわけじゃない。  つぎつぎと現れる問題をバッサバッサと解決していくのも悪くない。でもね。よーく考えてみたら、確かに、他人の問題を解いてるかもな、という気はする。

よし。他人モードの思考から解放されて、自分モードの思考を持とう!

というようなことが、この本には書かれています。

そんな考え方、何のためか?といったら、自分のためです。正確に言うと、本当に自分がやりたいことをやるため。他人が設定した問題ばかりじゃなくて、少し自分モードでの問題解決、その実現に向けて考えてみよう。
いや、問題なんて足元の話じゃない。夢と言ったほうが良いですね。

でも、社会人になってからずっと他人モードの思考をしてきたわけです。それが他人モードだとすら気づかないくらい、当たり前のこととして。そんな簡単には、この思い込みは解けません。じっくりとこの本を読んで、玉ねぎの皮をむくかのように思考を解きほぐし、その芯にある、自分モードの思考というものを手に入れてみましょう。

それでも他人モード思考での仕事がなくなるわけじゃない。けれど、例えば一日30分でも自分モードの思考で仕事ができたら。仕事のすべてにハリが出て、楽しくなってくるんじゃないかな。

そう思える本です。おすすめ。

photo credit: arbyreed Minimum Wage 3 via photopin (license)

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