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どうしたら本当に「聴く」ことができるか。ケイト・マーフィ「LISTEN」レビュー

 

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子育て中の皆さん、子供の話、聞けていますか?

日頃、私は子供と会話するほうだけれど、この本を読んでけっこう反省しました。私は子供の話を本当の意味で聞けているだろうか?

どういう本か

タイトル通り、「聴く」ことの本です。しかし副題が気になる。「You' re not Listening」だそうで。そう。あなたは聴いてない、だって。もう少し意訳すれば「あなたは聴いてると思ってるけど、それ本当は聴くじゃないからね!」という感じですね。ではここでListenの意味をきちんと調べてみましょう。

Listenの語源は古英語の「hlysnan」。この言葉にはもともと「注意を払う(Pay attention to)」という意味がありました。現在にもその意味が残っていて、「人の話や音に注意を払って、意識的に傾聴する」のニュアンスがあるわけですね。

「聞く」を伝える英語は? HearとListenの意味や使い方をおさらい | English Lab(イングリッシュラボ)┃レアジョブ英会話が発信する英語サイト

なるほど。この本の副題は「ほとんどの人は意識的な傾聴なんてできてないよ」と言いたいわけです。そう思って読んでみたら、けっこう目から鱗でした、この本。比較的聞き上手と言われる私ですが、いや~全然聴けてなかった。

 

聴くというのは、相手が話してる間、静かに耳を傾けること。

 

...じゃないんです。もっともーっと深いレベルの話。聴覚だけに頼らず、全身全霊で、話している相手を感じること。早合点することも、意見を挟むこともなく、ただ受け入れること、なんですね。そういう気持ちでいれば、それは自然と話し手に伝わる。目を見るだの、相づちを打つだのテクニックを意識しなくても。
考えてみたら、相手の目を見ようと意識するってことは、相手の話から意識がそれてるってことですもんね。

 

「聴く」とは何なのか。自分はそれができているのか。それを痛切に分からせてくれる本です。

「聴く」とどうなるか

本当の意味で相手の話を聴くことができるとどうなるか。相手がどんどん、いろんな話をしてくれるそうです。いろんな話というとずいぶんあやふやですが、本当の気持ちであったり、いままで誰にも話したことのないエピソードだったり、そういうことです。なぜでしょうか。長年の友人でもない聞き手に、そんな話をしてしまうのは。

どうやら、真に聴く態度というのは、話し手に心理的安全を与えるのです。あぁ、この人なら自分を受け止めてくれる。先入観で判断したり、勝手にアドバイスしてきたりじゃなくて、本当に私のことを理解しようとしてくれている。そう感じさせるのですね。

人は誰でも理解してもらいたい。だから、受け入れてさえもらえるのならば、みんな自然と話してしまうのです。普通だったら、省いてしまうようなことも。

自分は子供の話を聴けているか

これを読みながら、一番に思ったのは子供のことです。自分はいつも、子供の話をちゃんと聞いていただろうか?コミュニケーション取ってるつもりだったけど、真に聴いているとはとても言えなかったんじゃないのか。

  • 結論を急かしていないか
  • 話をさえぎっていないか
  • 決めつけていないか
  • 勝手にまとめたり先回りしていないか
  • 求められていないのにアドバイスしていないか
    (アドバイスをしようと構えて聴いているのではないか)
  • 好奇心や興味を持って聞いているか

特に最後の点が、できていたとは思えない。反省です。

五感ひとつひとつを磨きなおす

先日は、「会話」とは何かを突きつめた本を読み、会話を少しバージョンアップできました。そして今回は、「聴く」ことを突きつめた本で、「聴く」を生まれ変わらせることができる。こうなると、「考える」「話す」「読む」「見る」などについても突きつめて、ひとつひとつの本当の価値を再発見したくなります。今後はそんな本を探そう。

「聴く」とは何か、を本当に理解する。この本、おすすめです。