旅・バックパッカー

ルマン24時間レース観戦記 本戦の巻その1

さて翌日。いよいよ本戦。
トラムに乗って会場のサルトサーキットへと出かける。

スタート少し前について待っていると、3機の飛行機がトリコロールの煙を残して空を横切った。
フォーメーションラップが始まる。
わんわんと音を響かせてレースカーが行進していく。

そして、スタート。
来た。すごい排気音を響かせてクルマが通り過ぎていく。
一気にテンションがあがる。すげえ。

何周か見た後、場所を変えながら見て歩く。
中でもダンロップブリッジを過ぎた下り坂のところは 、S字コーナーになっててクルマがよく見えた。(冒頭の写真)

次にブリッジの手前へ移動し、金網にへばりついて見る。
こちらはS字コーナーとその後の上り坂になっていて、やはりクルマがよく見える。
49番、中野信治のチームの、ショッキングピンクのクルマもがんばってる。
(しかし実況はフランス語なので、現在中野が乗ってるのかはわからない。。。)

しばらくそこで見ていると、それは起きた。

昨年表彰台を独占した本命Audi。

その3号車が目の前を通り過ぎてすぐ、
下り坂のS字コーナーで、コーナリングに入っていた下位クラスのクルマを
内から強引に抜きにかかり接触。

Audiは宙に舞った。
飛び散るボディのかけら。バリケードの向こうで身を屈めるスタッフ。
すげえ迫力。
自分の位置からは直接見えないから、スクリーンで見ているだけなんだけど、それでも唖然。さっきまで見てた場所だよ、あのS字。

反射的にスタンドから歓声が沸き起こる。
(たぶん、Audi最大のライバル、地元フランスPeugeotのファン)
どうなんそれ、と思ったけど、事故車からドライバーが自力で出てくると
歓声よりずっと大きな拍手が沸き起こった。
ちょっとほっとした。

ドライバーを収容した救急車が、目の前のスタッフ用道路を通っていく。
やはり暖かい拍手が送られた。
ドライバーは元気な様子で、救急車の窓越しにピースして去っていった。

あとで調べてみたら、開始1時間経ってなかったらしい。(つづく)

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