書評 考察・意見

目先のお金ではなく副業を選ぶひとつの方法。楽しく長く働くために。【書評】ワークシフト

2012年11月5日

最近読む様々な本が、警告している。
「これからは個人の時代。SNSの登場などにより、会社と言う形態の必要性がどんどん薄れている。
会社に依存して会社とともに共倒れするリスクが増大する今、自分ブランドで仕事が出来るようにしておくことが大切」
と説く。

そんなこと言われても…と思うなかで、この手の本の中で評判が高く中身もしっかりしていそうな本、「ワークシフト」をやっと読みきった。

どんな本か

簡単に言えば、こんなことが書いてある。

これからは、会社が用意したレールではなく、自分がどんな風になりたいか、自分で決めて自分で道を切り開くことが大切。
そのためには働き方に対する旧来の価値観から自由になり、以下の3つの意識改革を起こす必要がある。

ゼネラリストから連続スペシャリストへ

生き残れる専門的なスキルを複数身につける。連続的に、戦略的に、でもやりたいように。

競争から協業・共存へ

大きい組織を動かそうとしなくていい。身の回りから、少人数のイノベーションを起こす。

経済的インセンティブから経験を得る喜びへ

金銭的な報酬ではなく、やりたいことをやって力を発揮する喜びを得る。
さらにそれが世の中を良くする満足感。

(追記)これを読んで書評を書いたのは、2012年ですが、2023年現在、副業による自治体支援など、世の中が本の通りになってきていますね。

そうは言っても

本の内容、間違ってはいないと思う。
フリーランサーなどにはすぐにでも実践できそうな内容。
だけど、じゃあ我々サラリーマンはどうしたらいいんだ。
ここ2年くらいずっと考えてる。

いやいや仕事をやってたり、社畜だなんて自嘲しなけりゃならない状態ならともかく、僕はやりたくて会社員をやっている。
会社と言うプラットフォームを利用することで、やりたい仕事を実現しているってこと。

逆に言えば、やりたいことだけに集中できている、とも言える。
例えば営業、例えば間接業務、お金の管理。
そういうものをしなくて良い。

そういう、独立するつもりがあまりない会社員にとって、「会社に依存するのはかえってハイリスク」という昨今の状況にはどう対応すればいいんだろうか。

僕らサラリーマンはどうすればいいか

言うなれば、サラリーマン流ワークシフト。
それは誰も教えてくれない。
だけど本書の内容を踏まえて答があるとすれば、
「会社の方針のみならず、自分の方針(どんな仕事をしていくか)も持っておくこと」
「社外でも通用するほど専門的で高度なスキルを複数持つこと」
は最低限、必要だろう。

そして。
「もし会社が潰れても、仕事を生み出せるような基盤を持っておくこと」が必要なのだと思う。

様々なスモールビジネスの基盤を作っておく。
リアル、ネットでどんな強みを持っているか認知してもらっておく。
信頼を溜めておく、ともいえる。
それにより、いざとなったらマネタイズできる状況を作っておく。
それを趣味として楽しんでやるってこと。

例えばブログ、例えばボランティア。
例えばプログラミング。

それが、自分の仕事人生を自分で選ぶ、ということなんだろう。

そんなわけで楽しみながら、自分の事業基盤を拡げて行きたいと思います。


photo credit: Dunechaser via photopin cc

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