書評 考察・意見

会社が安定とは限らない、と皆が叫ぶ今、独立予定のない会社員はどうしたらいいか【書評】ワークシフト

最近読む様々な本が、
「これからは個人の時代。SNSの登場などにより、
会社と言う形態の必要性がどんどん薄れている。
会社に依存して会社とともに共倒れするリスクが増大する今、
自分ブランドで仕事が出来るようにしておくことが大切」
と説く。

そんななかで、この手の本の中で評判が高く
中身もしっかりしていそうな本、「ワークシフト」をやっと読みきった。

簡単に言えば、要旨は次のとおり。

これからは、会社が用意したレールではなく、
自分がどんな風になりたいか、自分で決めて自分で道を切り開くことが大切。
そのためには働き方に対する旧来の価値観から自由になり、
以下の3つの意識改革を起こす必要がある。
●ゼネラリストから連続スペシャリストへ
生き残れる専門的なスキルを複数身につける。
連続的に、戦略的に、でもやりたいように。
●競争から協業・共存へ
少人数のイノベーションを起こす。
●経済的インセンティブから経験を得る喜びへ
金銭的な報酬ではなく、やりたいことをやって力を発揮する喜びを得る。
さらにそれが世の中を良くする満足感。

間違ってはいないと思う。
フリーランサーなどにはすぐにでも実践できそうな内容。
だけど、じゃあ我々サラリーマンはどうしたらいいんだ。
ここ2年くらいずっと考えてる。

いやいや仕事をやってたり、
社畜だなんて自嘲しなけりゃならない状態ならともかく、
僕はやりたくて会社員をやっている。
会社と言うプラットフォームを利用することで
やりたい仕事を実現しているってこと。

逆に言えば、やりたいことだけに集中できている、とも言える。
例えば営業、例えば間接業務、お金の管理。
そういうものをしなくて良い。

そういう、独立するつもりがあまりない会社員にとって、
「会社に依存するのはかえってハイリスク」という昨今の状況には
どう対応すればいいんだろうか。

言うなれば、サラリーマン流ワークシフト。
それは誰も教えてくれない。
だけど本書の内容を踏まえて答があるとすれば、
「会社の方針のみならず、自分の方針(どんな仕事をしていくか)も持っておくこと」
「社外でも通用するほど専門的で高度なスキルを複数持つこと」
は最低限、必要だろう。

そして。
「もし会社が潰れても、仕事を生み出せるような基盤を持っておくこと」が必要なのだと思う。

様々なスモールビジネスの基盤を作っておく。
リアル、ネットでどんな強みを持っているか認知してもらっておく。
信頼(ウッフィー)を溜めておく、ともいえる。
それにより、いざとなったらマネタイズできる状況を作っておく。
それを趣味として楽しんでやるってこと。

例えばブログ、例えばボランティア。
例えばプログラミング。

それが、自分の仕事人生を自分で選ぶ、ということなんだろう。

そんなわけで楽しみながら、自分の事業基盤を拡げて行きたいと思います。


photo credit: Dunechaser via photopin cc

                        • -

ここで書評を書いたのはこの本です。なかなかオススメ。

プレジデント社
  • 発売日: 2012/07/28
  • メディア: ハードカバー
  • 購入: 17人 クリック: 476回
  • この商品を含むブログ (127件) を見る
  • -書評, 考察・意見